寒い如月の一日、北に進路を取りました。
札幌の地下鉄の終点、真駒内駅に笑顔で出迎えに来てくれた中村裕さん。
笑いながら「今年は雪が少なくて」と仰っていましたが、私からするとそれはそれは十分な積雪で…。

裕さんは、北海道の真駒内で「草の窯」という工房を立ち上げ、北の大地をモチーフにした作品群で一風を築かれた陶芸家です。
そのモチーフは、北の大地の雪原や樹林であり、昨今は流氷や闇の雪原といった新しいテーマにも挑戦されています。

さて、弊廊で三回目となる本展では、食のうつわを中心に茶陶など60点あまりの最新作を発表致します。
先日、工房を訪ねた際も、魅力ある新作が並んでおりましたので、どんな展観になるか私も楽しみです。

本展の会期は、春がどんどん広がり、冬の肩身がどんどん狭くなる頃。どうぞ北の国からの名残の冬をお楽しみ頂ければ幸いです。